電流ミラーの基本構造と動作原理、NMOS電流ミラー、基本式、そして電流源やアナログ計測回路での応用方法について解説します。
電流ミラーの式 | 概要と応用方法
電流ミラーは、アナログ電子回路で広く使用される回路の一つです。主に一定の電流を他の回路内でコピーまたはミラー(鏡映)するために使われます。電流ミラーは、コンスタントカレント回路やアナログICの設計などで特に重要な役割を果たします。
電流ミラーの基本構造
電流ミラーの基本的な構成は、以下のような2つのトランジスタから成り立っています:
- NMOS電流ミラー:2つのNチャネルMOSFET
- PMOS電流ミラー:2つのPチャネルMOSFET
次に基本的なNMOS電流ミラーの動作原理を説明します。NMOS電流ミラーの回路図は以下の通りです:
+V ———+————–+
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R1 M2
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M1
|
I_in
NMOS電流ミラーの動作原理
NMOS電流ミラーの働きを理解するためには、まずトランジスタM1とM2が同一特性を持ち、理想的にマッチしていると仮定します。トランジスタM1には基準電流 \(I_{in}\) が流れます。M1のゲートとドレインが短絡されているため、M1は飽和領域で動作します。M1とM2のゲート電圧は同じであるため、M2にも同じ電流が流れることになります。
電流ミラーの基本式
MOSFETの飽和領域における電流の式は次の通りです:
\[ I_D = \frac{1}{2} \mu_n C_{ox} \frac{W}{L} (V_{GS} – V_{th})^2 \]
ここで:
- \(I_D\) はドレイン電流
- \(\mu_n\) はキャリア移動度
- \(C_{ox}\) はゲート酸化膜容量
- \(W/L\) はチャンネルの幅と長さの比
- \(V_{GS}\) はゲート-ソース間電圧
- \(V_{th}\) はしきい値電圧
電流ミラーでは、M1とM2が同一特性を持ち、同じ\(V_{GS}\)で動作するため:
\[ I_{out} = I_{in} \cdot \frac{(W/L)_2}{(W/L)_1} \]
この式から、M2のW/L比を変えることで、出力電流 \(I_{out}\) を制御できることが分かります。
電流ミラーの応用
電流ミラーは以下のような多くの応用があります:
- 電流源:高精度な定電流源として機能します。
- アナログ計測回路:変換回路や増幅回路などの精密な電流制御が必要な場面で使用されます。
- 運算増幅器:差動増幅器の構成要素として使用されることが多いです。
まとめ
電流ミラーは、アナログ電子回路設計において非常に重要な役割を果たします。その基本的な動作原理と式を理解することで、さまざまな応用に活用することができます。電流ミラーを効果的に使うことで、ピンポイントでの電流制御が可能となり、複雑なアナログ回路の設計が容易になります。
