線形抵抗器と非線形抵抗器の違いとは?基本的な定義、動作原理、特性の比較をわかりやすく解説します。初心者にも最適な入門記事。
線形抵抗器と非線形抵抗器の違いとは?
電子回路において、抵抗器(レジスタ)は電流の流れを制御する重要な役割を果たします。抵抗器には大きく分けて線形抵抗器と非線形抵抗器の2種類があります。以下ではこれら2つの抵抗器の違いについて説明します。
線形抵抗器
線形抵抗器は電圧と電流の関係が直線的で、オームの法則に従います。この法則は以下のように表されます:
V = I * R
ここで、Vは電圧 (voltage)、Iは電流 (current)、Rは抵抗値 (resistance) です。つまり、線形抵抗器では電圧と電流が比例関係にあり、抵抗値Rは一定です。
これらは温度変化が小さく、比較的扱いやすい特徴があります。
非線形抵抗器
非線形抵抗器は電圧と電流の関係が非直線的であり、オームの法則には従いません。このタイプの抵抗器は特定の条件下で抵抗値が変化します。
例えば、バリスタは高い電圧がかかると抵抗が急激に下がり、サージ電圧から回路を保護します。また、サーミスタは温度に敏感で、温度が変わると抵抗値も変わります。NTC(負の温度係数)サーミスタでは温度が上昇すると抵抗が減少し、PTC(正の温度係数)サーミスタでは温度が上昇すると抵抗が増加します。
まとめ
線形抵抗器は電圧と電流が比例関係にあるため、設計や分析が比較的簡単です。それに対して、非線形抵抗器は特定の条件下で抵抗値が変わるため、用途に応じた特性を持つ部品を選ぶ必要があります。どちらの抵抗器も、それぞれの特徴を理解して適切に使用することが重要です。