ローパスフィルター方程式について解説。カットオフ周波数の計算方法や電圧応答の基礎を初心者でも理解しやすく説明。
ローパスフィルター方程式 | 解説と計算方法
ローパスフィルター(LPF)は、高周波成分を減衰させ、低周波成分を通過させる電子回路の一種です。本記事では、ローパスフィルターの基本的な方程式とその計算方法について解説します。
ローパスフィルターの基本
ローパスフィルターは、主に抵抗器(R)とコンデンサ(C)で構成される簡単な回路です。RCローパスフィルターと呼ばれるこのフィルターは、特定のカットオフ周波数を持ち、それを境に高周波成分を減衰させます。
カットオフ周波数の計算
カットオフ周波数 (\( f_c \)) はフィルターの特徴を表し、次の式で表されます:
$$ f_c = \frac{1}{2 \pi R C} $$
ここで、
- \( R \) は抵抗値(オーム)
- \( C \) はキャパシタンス(ファラド)
例えば、もし抵抗値が10キロオーム(\( 10k\Omega \))で、キャパシタンスが100ナノファラド(\( 100nF \))であれば、カットオフ周波数は以下のように計算されます:
$$ f_c = \frac{1}{2 \pi \times 10,000 \times 100 \times 10^{-9}} \approx 159.15 \text{Hz} $$
ローパスフィルターの電圧応答
次に、ローパスフィルターのインプット信号に対するアウトプット信号の電圧応答を考えます。インプット電圧を \( V_{in} \) 、アウトプット電圧を \( V_{out} \) とすると、ある周波数 \( f \) におけるアウトプット電圧は以下の式で求められます:
$$ V_{out} = V_{in} \times \frac{1}{\sqrt{1 + \left( 2 \pi f R C \right)^2 }} $$
この式は、周波数 \( f \) がカットオフ周波数 \( f_c \) より高くなるにつれて、 \( V_{out} \) が急激に減少することを示しています。
まとめ
ローパスフィルターは、信号中の高周波成分を減衰させるための基本的な回路です。RCローパスフィルターの場合、カットオフ周波数は \( R \) と \( C \) の値に依存し、以下の式で求められます:
$$ f_c = \frac{1}{2 \pi R C} $$
また、アウトプット電圧は周波数に応じて以下の式で計算されます:
$$ V_{out} = V_{in} \times \frac{1}{\sqrt{1 + \left( 2 \pi f R C \right)^2 }} $$
これらの基本的な理解を持つことで、ローパスフィルターの設計や解析が容易になります。初心者の方でもこの内容を参考にして、実際の回路設計やシミュレーションに挑戦してみてください。